Threadsユーザーの属性分析について
※この記事には広告が含まれる場合があります。
2023年7月にリリースされた、つぶやき投稿型SNS『Threads(スレッズ)』。
リリースから 経った現在、利用率が下がってきているというデータがあります。
Threadsのユーザー属性は「X(旧Twitter)とInstagramの中間くらい」とよく例えられることが多いですし、これは的を得ていると思います。
今回はリリース日から欠かすことなく利用し続けている私が、現在のThreadsのユーザーについてもう少し深堀りして得た分析結果を解説いたします。
簡単に概要だけを読みたい方は一番下まで飛ばしてください。
またThreadsを企業のSNS運用担当者はどのように使えばいいのかについては以下の記事で触れておりますので、ぜひ読んでみてください。
目次
- Threadsユーザーの属性分析について
- Threads(スレッズ)とは
- Threads(スレッズ)の特徴
- Threadsの属性分析結果
- Threadsでアカウントを運用するメリットとデメリットについて
- Threadsユーザー分析と対策例まとめ
Threads(スレッズ)とは
ThreadsとはFacebookやInstagramを運営するMeta社が2023年7月6日にリリースしたつぶやき型SNSになります。
リリースされた当初はX(旧Twitter)を置き換えられる脅威となるのではないかとの見方がありましたが、現在のところXを置き換えるには至っていない状況です。
またThreadsとXやInstagramとのユーザー層についても微妙にずれているというように見受けられます。
Threads(スレッズ)の特徴
ThreadsはX(旧Twitter)の補完的な意味合いを持って生まれたSNSですが、Xとの違いとしては以下のものが挙げられます。
- フィード(タイムライン)は時系列順ではない
- フォローしていない人の投稿がフィードに表示される
- 投稿の検索ができない
- ハッシュタグ機能が無い
- 投稿の固定ができない
- 広告枠が存在しない(フィードにも広告が流れてこない)
これらXとの相違点や、またユーザーのノリや雰囲気の違いによってXを置き換えるには至っていません。
フィード(タイムライン)は時系列順ではない
Threadsのフィード(タイムライン)は時系列順ではなく、大まかな時系列投稿順にはなってはいるものの厳密な順番にはなっておらず、ユーザーに関連の強い投稿が上の方に表示されてしまいます。(※PC版は「フォロー中」のフィードに絞って時系列表示することが可能です。)
Xでは「おすすめ」表示のタイムラインと「フォロー中」表示のタイムラインがあります。
「おすすめ」表示のタイムラインでは時系列順になっていないですが、「フォロー中」表示のタイムラインは全て時系列で表示されます。
フォローしていない人の投稿がフィードに表示される
Threadsのフィード(タイムライン)はフォローしている人だけでなくフォローしていない人であっても、ユーザーに関連のありそうな投稿が表示されます。(※PC版は「フォロー中」のフィードに絞って表示することが可能です。)
Xでは「おすすめ」表示のタイムラインではフォロー外ユーザーの投稿が表示されますがが、「フォロー中」表示のタイムラインは広告枠を除きフォローしているユーザーの投稿のみが表示されます。
投稿の検索ができない
Threadsでは投稿内容の検索はできず、ユーザー検索機能に留まっています。
つまり流れていってしまった投稿というのは、誰がいつ頃に投稿したのかを覚えていないと、二度と見つける事が困難になってしまいます。
ハッシュタグ機能がない
Threadsにはハッシュタグ機能がありません。
ハッシュタグ『#◯◯』として投稿してもリンクにはならずテキストで投稿されてしまいます。
これはハッシュタグの機能がないというよりは、投稿検索が出来ない事が原因になっているように思われます。
※2023年12月10日現在、ハッシュタグ投稿ができるようになっているのを確認できました。
ハッシュタグ機能は一つのスレッドに対し、一つだけハッシュタグ投稿ができます。
Instagramでは上限なくハッシュタグ投稿ができますので、やはり使い分けが必要そうです。
投稿の固定ができない
Threadsでは自身のユーザーページのフィード(タイムライン)のトップに投稿を固定する事ができません。
Xではユーザーの反応が大きかったバス投稿をタイムラインのトップに固定して、いつでもプロフィールを見たユーザーへ「おすすめの投稿」として見せる事ができます。
Threadsではユーザーが投稿を行うたびにフィードが更新され続けるため、いくらバズった投稿であっても時間が経てば下の方に流れていってしまいます。
※2023年11月14日現在、投稿の右上三点リーダーを押すと「プロフィールに固定」という項目があることを確認できました。
広告枠が存在しない(フィードにも広告が流れてこない)
現在のFacebook広告(Meta社の広告)にはThreadsの広告枠が存在しません。
Xではフォロー中タイムラインの4, 5回に1回は広告が差し込まれてしまいます。
Xはこの広告のインプレッション数によって広告収入を得ていますが、Threadsには広告枠が設定されていないため、広告主も広告出稿する事ができません。
Threadsの属性分析結果
リリース日から Threadsを使い続けてきた私があくまでも肌感ではありますが、ユーザーのリアルな分析結果を読者の皆様に共有させていただこうと思います。
またユーザー層の前提条件として以下の事を挙げさせていただきます。
- 積極的にコミュニケーションは取っていない。
- フォロワーは積極的に行なう「いいね」、たまに行なう「コメント&引用投稿」で増やしている。
- フォローバックはアクティブユーザーに対しては積極的に行ない、あまり偏りは出していない。
- 投稿は殆ど本ブログ記事になっている。
これが正解というわけでは無いのですが、私の見える範囲で多くのユーザーを見ているとこのような分析結果が得られたとして見てください。
Threadsのユーザー層の分析
Threadsの使われ方の分析
良くも悪くもThreadsというSNSはまだ未熟です。
ThreadsをメインのSNSとして利用しているのは全体の24%に止まっており、InstagramやX(旧Twitter)がメインのSNS、Threadsはサブ的に利用しているという方は全体の76%に及びます。
私がThreadsを積極的なコミュニケーションの場として利用していないということも一つの理由ではあるものの、「◯◯さんの投稿」だとしっかり認識しているユーザーは限られています。
大衆に認知されているアカウントは「毎日決まった時間」に「決まった投稿」や「決まった画像」をしているような「アカウントの色」を出している方に限られるように思います。
Threadsユーザーの大多数の利用方法
多くのユーザーはThreadsを以下のように利用しています。
- 日々の出来事の投稿
- Instagramに投稿した写真と同じ写真を投稿
- フォロー&フォローバックキャンペーンに参加してフォロワーの増加を図る
Threadsユーザーの投稿の方向性
投稿の方向性としては以下のものが挙げられます。
- ポジティブな投稿
- 綺麗な写真の投稿
- 日々の小さな幸せについての投稿
この雰囲気が「個としてのアカウントの価値や面白さといった尖り」が重視されるX(旧Twitter)と、ThreadsやInstagram、Facebookの「個としての尖りではなく、その投稿が社会性といったルールにそぐうかどうか」が重視されいるMeta社のSNSと大きく異なる点です。
Threadsでアカウントを運用するメリットとデメリットについて
私はThreadsをこのブログへの流入を目的に利用しています。
同じようにサイト流入数アップのためにThreads運用している方も多いと思います。
ここではThreadsのアカウントを運用する中で気付いたメリットとデメリットをご説明します。
Threadsでアカウント運用するメリット
- 全体的には一般ユーザーが多く、Xのようにフォロワーが同業他社ばかりになりづらい
- 企業アカウントは数が少なく、今のうちに運用を始めることによって他社をリードできる
これはハッシュタグ検索(※ハッシュタグ機能は追加されました)や投稿スレッドの検索が無く、普段のいいねや再投稿などによってフィードに表示されるユーザーが決まってくるので、色んな属性の色んな投稿にいいねをつけることで自身と全く違う属性のフォロワーを増やしやすいです。
Xでは例えば「東京都内のおすすめカフェ10選」というブログ記事を投稿しても、「カフェの情報を知りたい人」のフォロワーよりも「ブロガー」「ライター」といった同業他社のフォロワーが増えやすいように思います。
もちろん、専門性のある記事を一貫して投稿し続ければそうではないと思いますが、特に無名ブロガーの間は「本来ターゲットとしている一般ユーザー」ではなく「いいねなどの反応をもらえる同業他社」のフォロワーが増えることが多いと思います。
Threadsではその点において、狭い専門性のあるユーザーではなく、色んな属性の一般ユーザーと広く繋がりを持ちやすいSNSであると言えます。
また上記の通り「特定のターゲット」を絞ってコミュニティを築きづらいため、企業アカウントの参入が遅れているように見受けられます。
ハッシュダグ投稿に対応していない事もあり企業としての色を出しづらく、企業アカウントが目的を持ってフォロワーを増やしたり運用したりしづらいです。
逆に言うと、まだ他社がThreadsへ参入していない今の間にフォロワーを多く獲得できるのならば、他社を大きくリードでき、強力なチャネルの一つとなると思います。(裏を返せば目的を持って運用しなければならない企業アカウントが今フォロワーを増やすのは難しいことでもあると思います。)
また今後ハッシュタグ機能(※ハッシュタグ機能は追加されました)や投稿検索機能が追加される事も大いにありうるため、今の間に他社をリードしておく価値はあるかと思います。
Threadsでアカウント運用するデメリット
- ターゲットを絞ってコミュニティを築きづらい
- アカウントのエンゲージメント率が低い
- 権利関係の杜撰なユーザーの多さ
メリットで上げた通りThreadsはXに比べ色んな属性のユーザーと広く繋がりを持つことができます。
それは裏を返せばフォロワー同士の繋がりが薄くターゲットを絞ったマーケティング手法が取りづらいです。
例を挙げればXでは「Aという漫画を好きな人の周りには、Aの漫画が好きな人が集まり、『私⇔フォロワー』の関係だけではなく『フォロワー1⇔フォロワー2』の関係も強くなるのです。
つまり私のフォロワーには「Aの漫画が好きな人がたくさん居る」状態であるため「似ているBの漫画を紹介すれば売れる可能性が高い」という事に繋がります。
ですがThreadsでは『私⇔フォロワー』の関係は築けるかもしれませんが『フォロワー1⇔フォロワー2』の関係は希薄です。
なぜならThreadsでは投稿内容の検索やハッシュタグ検索ができないため、趣味趣向の近しいフォロワーが増えづらいからです。
このため仮にサイト流入に繋がった場合でも、ターゲットに一致したユーザーが少ないため、離脱率が高く、またエンゲージメント率が低いのです。
他の参照元メディアに比べ、Threadsのエンゲージメント時間が極端に短く、平均7秒しか滞在していない事がわかります。
ThreadsはPCからでも使うことはできますが、基本はスマホでアプリからの利用者です。
その為、外部のサイトへの集客を狙う場合はスマホサイトへの対応やレスポンシブデザイン対応は必須となります。
またXにくらべThreadsは拡散されづらいSNSです。
これは個別の投稿が残り続けるXに比べThreadsでは投稿がすぐに流れていってしまう事が原因でありそうです。
拡散がされづらいという事は炎上しづらいという事です。
例えば、Xではイラストレーターの描いた絵を無断転載したアカウントが炎上してしまうことが多いですが、Threadsでは割と野放しにされている傾向にあります。
ネガティブ(炎上)がウケるXと、ポジティブなSNSであるThreadsとの違いでもありそうですし、そのネガティブな層の多くがThreadsを利用していないこともこの野放しの原因の一つであるように思います。
Threadsでこのような権利関係の認識の甘いユーザーが多く、自身もうっかり「その流れ」に加担してしまわないように気を付けていく必要があります。(特に企業アカウントを運用するなら本当に気をつけてください。)
Threadsユーザー分析と対策例まとめ
Threadsユーザー分析まとめ
Threads対策例まとめ
- 自身のターゲットに合ったユーザーを中心にいいねや再投稿、コメント等のリアクションを起こしフォロワーとコンテンツのターゲットとを近づけていく
- コアなコンテンツではなく広いユーザーに受け入れられるコンテンツに切り替えていく
- XとThreadsで投稿するコンテンツの内容を出しわける
- 誰にでも不快にならない投稿を心掛ける
- ネットリテラシーをよく理解し、問題のあるユーザーには関わらないようにする
さいごに
Threadsユーザーの属性分析と対策例を解説いたしました。
SNSの属性を理解するのはとても重要です。
そのSNSにマッチした投稿を心掛けないと「ただのセールストークをしているだけのアカウント」だと認識されてしまい、なかなかフォロワーから反応をもらえなくなってしまいます。
何度も言うようですが今はアクティブユーザーが減っているからと言って、アカウント運用をあきらめるのはもったいないです。
ユーザーが少ない今だからこそ時間に投資して、フォロワーとの関係を強力にし、今後訪れるかもしれないアクティブユーザー増に期待し、アカウントを運用し続けるのが私のおすすめです。
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