Threads(スレッズ)をリリース日から5ヶ月間利用して分かった企業アカウントの運用方法
※この記事には広告が含まれる場合があります。
Threads(スレッズ)とはFacebookやInstagramを運営するMeta社が2023年7月6日に新たにリリースしたつぶやき型SNSである事は、ここの記事に辿り着いた方であれば「そんな事はもちろん知っている。」と言われるかもしれないですね。
既に個人レベルのアカウントとして運用している人も居るとは思うのですが、企業としてこれから本格的にThreads(スレッズ)に取り組もうとしている会社は多いのではないでしょうか。
企業としてSNSに取り組む以上、ユーザー層の理解、サービスの雰囲気の理解は必要不可欠ですよね。
今回は、なぜX(旧Twitter)離れが始まったのか、私がリリース日から3週間使ってみて感じた所感、Threadsのユーザー属性、企業としてどのように使っていくのか、ここに焦点を当てて説明したいと思います。
またThreadsのユーザー属性分析について詳しく書いた記事もアップしていますのでこちらも読んでみてくださいね。
ワナビーアカデミー | Mスクール | Dスクール | Tスクール | |
価格帯 | ¥363,000 | ¥698,000 | ¥418,000 | ¥185,000 |
受講期間 | 3~7ヶ月 | 3ヶ月 | 3.5ヶ月 | 1ヶ月 |
強み |
実務としてマーケティングを学べる。 長期で学べる。 返金保証あり期間に対し価格が安い。 学割あり。 |
運営元の知名度が高い。 転職サポートが手厚い。 返金保証あり。 |
教室あり(東京のみ)。 実務研修を受けられる。 |
価格が安い。 短期で学べる。 |
弱み |
教室なし。 | 価格が高い。 | 価格が割高。 |
転職サポートがない。 実務を学べない。 |
- Threads(スレッズ)をリリース日から5ヶ月間利用して分かった企業アカウントの運用方法
- なぜX(旧Twitter)離れが始まったのか
- Threads(スレッズ)のユーザー層について
- Threads(スレッズ)を企業としてどのように使っていくのか
- Threads(スレッズ)を企業アカウントとして運用するにあたっての最後の注意点
なぜX(旧Twitter)離れが始まったのか
旧Twitter社のCTOであるイーロン・マスク氏ですが、同社のCEO(2023年5月12日に退任)の座に着いて以来多くの(サービスとしての)Twitterの仕様・規約を行いました。
日常的にTwitterを利用し、発信し多くの共感を集めるヘビーユーザーにとって、このマスク氏の仕様変更が受け入れられなかった事が現在の『Twitter離れ』という祭りのような状態を招いたと考えています。
その一番の引き金となったのが2023年7月1日頃から始まった「APIの呼び出し制限」です。
一日のタイムラインに表示できるツイート数が600〜1,000回程度に絞られてしまい、それを超えたユーザーには「API呼び出しの回数制限を超えました」と表示され、タイムラインが更新されなくなってしまいます。
日頃からTwitterを多く使っていたユーザーからすると想像は容易だと思いますが、数百のユーザーをフォローしていると数時間、数十分、でこの制限に引っかかってしまいます。
つまりは多くのユーザーとコミュニティを築いていたTwitterのヘビーユーザーが、一番に制限を受けてしまうという仕様の変更でした。
以前よりTwitter社はアクセス数増大に伴うサーバーの管理費増が大きな課題となっていました。
マスク氏が大きく舵を切ったのはこれが原因だと考えています。
少し話が逸れますが、Twitter社の収益の多くは、タイムラインに差し込まれる広告収益です。
マスク氏からすると、Twitterのヘビーユーザーは「広告レスポンス率が悪い」「サーバーを圧迫する」害悪な、いちユーザーだと考えていたのかもしれません。
以前よりTwitterは自動AIによるアカウント凍結(いわゆる垢BAN)を行なっています。
規約に違反しているユーザーのアカウント停止を目的としたものですが、実際のところなぜ凍結されてしまったのかわからない、何も問題を起こしていないのに凍結される、異議申し立てを行なっても運営からのレスポンスがない、とユーザーからするとやりたい放題のTwitter社の対応になっていました。
現在Twitter社にはユーザーの有料プランである「Twitter Blue」がありますが、この本来Twitter社の収益であるはずのBlueユーザーであっても、容赦ないアカウントの凍結騒動に巻き込まれていました。
このような所からもTwitter社がヘビーユーザーではなく、広告主を一番の収益源として見ていたと読み取れるのではないでしょうか。
結果、こららの騒動がユーザー離れを招き、広告主離れに繋がっている、長期的な視点で考えると悪手だったのではないかというのが私の考えです。
引用
私がThreads(スレッズ)をリリース日から 使い続けてみて感じたこと
上記、X(旧Twitter)離れ騒動があったものの現在はAPI制限の緩和などもあり、元々Twitterをメインに活動していたユーザーが出戻ってきている印象です。
現在Threadsでは「多くの人達と繋がりを持ちたい」「多くの人達を集めてビジネスに繋げたい」という声がかなり多く見られ、情報を発信したり受信したりするSNSとしてはまだまだ未熟であると考えています。
Threadsだけをメインに活動している訳ではなく多くのユーザーが、YouTubeやInstagram、Twitterを併用しているように思われます。
Threads(スレッズ)のユーザー層について
先述の通り、TwitterからThreadsに移ったユーザーは一定数います。
ただ Threadsの『ノリ・雰囲気』というのはTwitterとは異なり、Instagramに近いです。
ThreadsとInstagramどちらもMeta社が開発しており、ThreadsからInstagramのユーザーページにジャンプする事も出来るので当たり前といえばそうなのですが、Twitterと違い、ThreadsやInstagramではポジティブな投稿が好まれる傾向にあります。
食べ物であれば『美味しい』投稿、風景であれば『美しい』投稿や『楽しい』投稿、これが ThreadsやInstagramの伸びる傾向です。
対してTwitterでは、食べ物であれば『失敗した』投稿、風景であれば『面白い(「馬鹿げた」にニュアンスとしては近いです)』投稿など、どちらかといえばネガティブな投稿や大喜利のような投稿が伸びる傾向にあります。(もちろんこれは一例であります。)
この違いがThreadsがTwitterを補完できない理由であり、Twitterに出戻っているユーザーが多い理由でもあると考えます。(Twitterに出戻ったユーザーの多くは、いつまた締め出されるかもしれないという事に怯えながら、現状を受け入れるしかないのです)
またInstagramのユーザー層は一般的に『男性に比べ女性が多い』『他SNSよりも比較的若い』という事が言われていますが、Threadsでは今のところ男女比で偏りがでるほどの差は無いように思われます。
国内ユーザーに限っての話だとは思うのですが、 現在Threadsをメインに活動しようとしているユーザーは多くいるものの、その多くは「新しいSNSで一発当ててやるぞ!」というような方が多く、「情報を受け取ってThreadsを楽しむ」というよりは「フォロワーを増やしてインフルエンサーになりたい」「フォロワーを増やしてビジネスに繋げたい」「新しいSNSで有名人になりたい」というような、情報を発信する側が需要に対して大きくなり過ぎている印象を受けます。
情報拡散する側もポジティブに「皆に知ってもらいたい」というよりは「私が拡散したから、私の投稿も拡散してもらいたい」というような見返りを狙うものも多くあり(言わば建前であるアクションですね)、この部分が私がThreadsはまだまだ未熟なSNSであると感じる部分です。
またTikTokなどの若いユーザー層がメインのSNSでもそうなのですが、モラルに乏しいユーザーが一定数居ます。
例えば近年話題になっているAIによる画像生成を使った著作権侵害など、拡散するにもよく考えて行なわないと犯罪に加担してしまう事に繋がりかねません。
他にもフィッシングサイトへ誘導する事を目的としたアカウントも多くあります。
Twitterであると炎上していた投稿でも、野放しになってしまっている部分が現在のThreadsには存在します。(もちろんTwitterにもありますが、現在のSNSの成長期であるThreadsでは特段目立つというお話です。)
Threads(スレッズ)を企業としてどのように使っていくのか
Threadsの企業アカウントに関しては徐々に増えてきている印象です。
ただ一つ気を付けなければならないのは、2023年7月30日現在、Threadsにはハッシュタグ機能が実装されていません。
これは当たり障りのない事を発信しながらも集客に繋げたい企業にとっては、障壁となると考えています。
ハッシュタグを使うと、世の中の話題になっているトレンドに繋げて投稿を行ない、『バズる』に繋げる事ができますよね。
現状、Threadsではフォロワーのフォロワーくらいまでの関係の人が、だらっとタイムラインに流れてくる状況です。
この状況ではあまりトレンドにくっつけて集客するのは難しいと感じます。
(数は一般ユーザーに比べまだ少ないですが)企業アカウントでも積極的に一般ユーザーへフォローバックを行い、投稿内容をより広いユーザーに認知してもらう動きが見られます。
現在の所、一部のユーザーの間で投稿にコメント&拡散したユーザーにフォローバックを行ない、フォロワー数を増やすという一種のトレンドの様な動きがあります。
- このアカウントをフォローしてね
- このスレッドを引用投稿してね
- このスレッドにコメント(自己紹介)してね
上記のようなものが一般的です。
例えばこのようなThreadsの流れに身を任せ、認知拡大・フォロワー増加に繋げるのが、現状出来る事かと思われます。
またその他にもInstagramのページにThreadsのリンクを設置し、フォロワーを増やすというものもあります。
ですがこの手法は爆発的フォロワーを増やす事には繋がらないと思います。
Threadsのフォロワー数を爆発的に増やすためにはそもそもInstagramのフォロワー数が爆発的でないといけませんが、それが出来ているなら困っていないですよね。
そしてInstagramからThreadsへの移行があまり進まない一番の理由が、Instagramのヘビーユーザーは現在のInstagramのシステムに特に不満は無く、無理をしてまでThreadsに移り住まなければいけないという訳ではないからです。
(Twitterからの移行を狙ってのThreadsのリリースだったので、そりゃそうですよね。)
ハッシュタグによる検索が出来ない現在の Threadsのシステムではトレンドを狙って投稿の拡散を狙う事は難しく、フォロワー数を増やす方向に振り切って運用し、そして投稿による認知拡大、拡散を狙う話題作り、このような流れが得策のように思います。
Threads(スレッズ)を企業アカウントとして運用するにあたっての最後の注意点
長ったらしく説明してしまったのですが、とはいえ企業の公式アカウントですのでむやみやたらにフォローを返して運用するのにもリスクが付き纏います。(先述のモラルの低いユーザーも多く居ます。)
よくThreadsのユーザー属性を理解し、SNS施策や社内説得の材料にしていただけますと、今回の私の分析も価値を見出せるのではないかと思います。